物件調査

【2-2】投資用不動産の物件調査日誌!未公開物件の一棟アパートを見に浜松市へ!

未公開物件の一棟アパートを目の前にして…

ついに、目的の未公開物件に到着。
だが、物件を見た瞬間、急に気持ちが沈んでいく感覚に襲われた。

微妙だ。
微妙すぎる。


建物がとてつもなく地味だ。
クリーム色で、ただの四角の箱にしか見えない。
カッコ良さが微塵にも感じない。


ふと隣のアパートが目に入った。

おいおい。
隣は、P社提案物件より余裕でイケメンだ。
洋風でとてもオシャレな外観だ。


スマホで調べると、同じ築年数で同じ間取り。
完全にライバル物件だ。
しかも、部屋数分の駐車場が完備されている様だ。


隣の物件に勝てる気が全くしないぞ。


他にも気になる点がいくつかある。


一つ目は、1階のオフィススペースが空室である。

この物件、1階はオフィスで、2階と3階が住居という造り。
だが、1階オフィスは今は空室の様だ。
資料では1階は入居中とあったのだが。


このオフィススペースは、入居募集を開始したらすぐ決まるのか。
そもそも、この物件の住居部分がすぐに埋まるかどうかも分からない。
オフィスとなるとなおさらだ。


これが都内の駅前だったら問題ないだろう。
だが、ここは浜松市だ。
しかも、住宅地のど真ん中。


どんな法人が入居の候補になるのだろうか。
想像もつかない。


二つ目に気になる点は、この街の成り立ちだ。


ここは浜松駅からかなり離れている。
車で30分以上走ってきた。


運転しながら気になったことがある。


この物件の近くには大きな工場がある。
大手自動車会社ホンダの工場だ。


この地域一帯は、その工場を取り囲むように街ができている。
そして、街の周りは広大な田畑が広がっているのだ。


地図


あたりを見ながら、考えた。


この一帯、昔は田畑だったのでは。
だが、数十年前に大手自動車会社ホンダが工場を建てた。
その影響で、工場周辺に下請け企業や住居ができ、街を形成していった。


この街は、巨大なホンダの工場が核となっている。


さすが天下のホンダだ!
ホンダ様ともなると、工場を作るとその周辺には街ができるのだ。


大企業の影響力を初めて目の当たりにした。
私はトヨタ派だが、ここはホンダの力を素直に認めよう。


そして、同時にある考えが浮かんできた。


もしこの工場が撤退してしまったら…。


このあたりの下請け業者はどうなるのか。
このあたりに住んでいる人たちはどうなるのか。


想像すると怖すぎたので、
そのうちヤマトは考えるのを止めた。

不動産投資の教訓12

未公開物件だから良いとは限らない

この物件は、未公開物件だと提案された。
未公開物件の言葉を聞いたとき、私の心は大きくときめいた。

一気に心拍数が上がった。
体が熱くなるのを感じた。

浜松まで来るのが楽しみだった。
物件調査をした後、すぐに買付証明書を出そうと思っていた。
自分でも、てっきりこの物件を買うものだと思っていた。

しかし、現実はそうはならなかった。

外観の地味さ。
1階のオフィススペースが空室。
街がホンダの工場に大きく依存。

考えれば考えるほど懸念が膨らんでいく。
同時に私の熱も覚めていく。

物件を見て10分後には、もはや未練は残っていなかった。

未公開物件を提案されて浜松まで来た。
浜松まで来るほど、私は期待していた。
だが、実際に見てみると想像と違った。

同時に、悟るものがあった。

未公開物件だからと言って、必ずしも良い物件ではないのだ!

未公開物件という言葉で舞い上がってしまってはいけない。
重要なのは、自分の頭で考えること。
余計な情報に惑わされない様に、冷静に判断する力をつけよう。


不動産投資の教訓13

一つ施設に依存している地域はリスクが高い

この物件の地域が街になった理由は明確だ。
ホンダの工場ができたからだ。

浜松市は、東京と名古屋の中間に位置する。
東名高速道路を使えば、どちらの大都市にもすぐ行ける。
大企業が目を付けるのは当然だ。

だが、住宅街の周りには田畑や荒れ地が広がっている。
ホンダの工場ができる前は、元々はこの様な土地だったはずだ。

この地域はホンダの工場に依存しすぎている。
今は良い。雇用ができて街ができたのだから。

だが、もし経営危機になって雇用を減らすとどうなる。
もしこの工場が撤退や閉鎖したらどうなる。

火を見るよりも明らかだ。
工場の撤退とともに、人はいなくなる。
そして、残された大家が悲惨な目に合うのは目に見えている。

一つの施設に大きく依存する地域は避けるべきだ。



私は今、早く帰りたいという気持ちでいっぱいだ。


P社提案の物件が微妙だったからだ。
もう、テンションは下がってしまっている。


せっかく浜松まで来たのに。
今日の物件調査がとても楽しみだったのに。
買付証明書を出そうと思っていたのに。


未公開物件という言葉に期待しすぎた。


こんな心境で次の物件を見る気なんかになれない。
だが、せっかく浜松まで来ている。


最後の元気を振り絞って、ちょっとだけ見てみよう。
ちょっとだけ。


3棟目の物件は健美家サイトで見つけた。
P社提案物件から近かったので、見に来ることにしていた。

本日3棟目

浜松市 3階建てRCマンション

所在地浜松市中央区
最寄り駅JR東海道線 浜松駅
駅からの時間車で15分
構造3階建てRCマンション
築年数20年
利回り8.5%
満室家賃468万円
販売価格5,500万円
積算価格5,900万円

<物件選定理由>

立地
利回り
担保力販売価格と積算がほぼ同じ
その他RCマンションで5,000万円台とお手頃



2棟目の物件から車で15分。
次の物件の近くまできた。


まわりをキョロキョロしながら運転する。
その時、私はあることに気が付いた。

車がすれ違えるほどに広い道路。
個々の住宅にはキレイで立派な壁。
高級車が入っているかのような豪華なガレージ。


この辺りは、高級住宅街だ。
家は高い壁で囲まれている。
目に入る車はどれも高級車。


すると、目の前に物件が現れた。
見た瞬間、心が躍った。

おぉ!
めちゃくちゃ格好良い!


さすがRCマンションだ。
木造や鉄骨造にはない丈夫さがある。
外観がしっかりしていると、立派に見える。
間違いなくイケメンだ。


一気にテンションが上がった!
見に来てよかった。


また、周辺の環境が物件の魅力をより高めている。
広い道路でキレイな街であることに越したことはない。
まわりの友達もイケメンというわけだ。


この物件は全6部屋で、駐車場は部屋数分ある。完璧だ。
大型イオンも近く、その他周辺施設も充実。


販売価格は5,500万円。
積算価格は5,900万円。
積算オーバーだ。


完全に惚れてしまった。
このRCマンションに恋をした。
(さっきまではP社提案の物件に恋していたのだが)


さて、どうしようか。

不動産投資の教訓14

周囲環境が良ければ、物件がより良く見える

物件を選ぶ際、販売図面から『立地』『利回り』『担保力』から判断する。
だが、実際には周辺の環境も大事だ。

物件周辺が、古い街並みで道がとても狭い場合もある。
その一方で、区画整理されていて道路が広い場合もある。
当然、後者の方が良いに決まっている。

周辺環境は販売図面からは分からない。
実際に現地に足を運んで初めて分かるのだ。

今回の現地調査のまとめ

今回の物件調査で得た教訓集

教訓11:
都会に住んでいると、地方の賃貸需要は感覚的に分からない

教訓12:重要
未公開物件だから良いとは限らない

教訓13:重要
一つ施設に依存している地域はリスクが高い

教訓14:
周囲環境が良ければ、物件がより良く見える



帰りの新幹線で、この日の物件調査を振り返った。


この日は3棟の物件を見た。


一番魅力を感じなかった物件はどれか。
間違いなくP社に紹介された未公開物件だ。


P社営業マンに提案されたときは舞い上がった。
未公開物件という言葉を聞いて、完全に思考停止状態に陥った。


今日実際に物件を見るまでは、恋していた様な感覚だった。
欲しくて欲しくて仕方がなかった。


だが、物件調査に行って目が覚めた。
実際に自分の目で見て、良いとは思えなかった。


未公開物件は全てお宝物件だとは限らない。
未公開物件だろうと公開物件だろうと、関係ない。
自分の目で見て、良いと思えるかどうかだ。


もう未公開物件という言葉には惑わされないぞ。


一方、最後に見た浜松市RCマンションは良かった。
間違いなく、一番印象に残った。


程よい価格のRC。
周辺環境も素晴らしい。


買おうか。
止めとこうか。
どうしよう。


ただ、今回の浜松の物件調査で、地方物件のデメリットを感じた。


土地勘が全く分からないのだ。
その地域の賃貸需要が、高いのかどうかが全く分からないのだ。


さらに、物件まで行くのが大変だ。
新幹線とレンタカーで2時間ほどかかる。
手間も時間もかかる。


初心者なのに、こんなに遠い物件をコントロールできるのか。
普段の管理は管理会社に任せるとはいえ、私が来なければならないこともあるだろう。
トラブルが発生したら、すぐに来なければならないだろう。


だいたい年に何回くらい見に来る必要があるのだろう。
しかし、未経験者の私には、実際にどのくらいの頻度で来ることになるのか全く想像つかない。


このRCマンションはとても良いと思う。
しかし、賃貸経営を全く知らない状態で遠隔地に買うことはリスクだ。
せめて、ある程度慣れてから買うかどうかを判断すべきでは。


よし決めた。
まだ経験が浅いうちは地方物件はやめておこう。


最初の物件は、一都三県で探すことにしよう。


家に帰って、物件資料を本棚の奥にそっと終い込んだ。


(第2話 投資用不動産の現地調査物語 完)



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